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自分は健康なんだろうか?

 

 

 WHO(世界保健機関)憲章では、前文の中で次のように健康を定義しています。

  Health is a state of complete physical, mental and social
  well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

 健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、
 肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること
 をいいます。(日本WHO協会訳)

 ・・・なかなか考えさせられる言葉です。

  私も普段特に病院にお世話になっているわけでもなく、普通に健康だと思っていました。

  その概念が覆えされたのが、中医の大学に通っていた頃、とある脈診の授業。
「みんなでお互いの脈をとって診断しましょう!」ということになり、
クラスメートとお互い脈をとったりして、私の脈は「弦脈」と診断されました。

 詳しくは、おいおい中医学の話の中で触れたいと思いますが、
「弦脈とは、(琴の弦を押しているような)直線的で力強い脈」。
脈が弱いと言われるより、一見良さそうな雰囲気ですが、
「肝胆病、痛証、痰飲、マラリア、、、」のときにみられる脈。
少なくとも健康な脈ではないことは想像いただけるのではないかと思います。

 中医学では、脈の他にもいろいろな角度から診断するのですが、
私の場合は、ざっくり言うと高ストレス状態におかれている脈。

 最近はすっかり消耗する働き方もしなくなったし、それなりに食事にも気をつけている。
たまに運動したり、飲みにいったり、旅行にいったり、リフレッシュもしているつもり。

 なにより、自分ではストレス耐性は強い方だと思っていたので、ちょっとショックでした。 
大丈夫だと思っているのはメンタルの思い込みで、
身体は常に緊張状態を強いられていたのだと改めて気付かされました。

 中医学では、「健康」と「病気」の間に、「未病」という大事な概念があります。

   「健康」→「未病」→「病気」

人はいきなり病気になったりするものではありません。
未病(病が未だ起こらない)状態で、養生すれば「健康」でいられますが、
そのまま放置しておけばいずれ「大病」になります。

 まずは、なんか調子悪いかも、、という「未病」の状態を自覚することが大事ですね!