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立秋過ぎたらスイカは食べるな!

 

 

 毎日暑い暑いと過ごしながら、立秋から約1ヵ月。
今週に入ってようやく暑さもひと段落した感ありますが、
今度こそぶり返さないことを祈るばかりです。

 日本では、あまりにも熱い日のことを
「猛暑」、「酷暑」などと言ったりしますが、
お隣り中国でも、2つの表現を使い分けているようです。

  一つ目は、「桑掌天 さんなてん」。(サウナ日)
こちらは割合新しくできた言葉で、言葉通り、
サウナのように蒸し暑く、湿度が60%を超す猛暑のことを指します。

  二つ目は、「秋老虎 ちぅらおふー」。(秋の虎)
こちらは昔からある言葉で、立秋後のぶり返す猛暑のことをさし、
日中は猛虎のような激しい暑さだが、朝晩はだいぶ涼しいのが特徴です。
それにしても、虎が出てくるのが中国らしいですね(笑)

  日中はまだまだ暑いですが、ふと気づいたら、
「桑掌天(サウナ日)」というより「秋老虎(秋の虎)」が
しっくりくるような、、、着々と秋は近づいているのですね。

  さて、本題のスイカの話になりますが、
中国では、立秋の日にスイカを食べるといった習慣があるようです。

  日本でもスイカは夏の代名詞。
水分が89%と非常に豊富で、糖分やカリウム等のミネラルも含まれているので、
夏の暑さで衰えた体に優しく、夏バテに効果がある食材の一つです。
薬膳的にも、暑気を払い、身体に停滞した湿気と熱を取り除く効果を持ち、
かつそのまま食べられる大変有難い食材です。

 この中国での習慣、実はこの日が実質食べおさめで、
「立秋を過ぎたらスイカを食べるな!」という言い伝えもあるそうです。

とは言え、まだまだ暑いのでスイカを食している方も多いのではないでしょうか?

 薬膳的には この夏から秋への移行期。
体にこもった熱をとって夏バテを予防しつつ、
秋に活発に働く肺を乾燥させないようにする養生をします。

 そこでうってつけなのが、ナシ!
スイカに次ぐ88%の水分量で、こちらも夏バテに効果のある食材になりますが、
更に、咳止め、痰切り、ノドの痛みにも効果を発揮します。
空気が乾燥してくるこれからの季節、肺を潤し、内側からも身を守りましょう。

 西瓜(スイカ)も梨(ナシ)も、薬膳だけではなく漢方薬にも使われるほど、
多くの健康効果があります。漢方薬の話も、またいつかご紹介したいと思います。

 まずは、スイカ → ナシ へのシフトチェンジ♪
秋、冬の風邪予防に、是非ぜひ今から秋の養生始めてみてください。

 あ、お腹の弱い方はどちらも体を冷やす食材になりますので、
くれぐれも食べすぎにはご注意くださいね~。